はじめまして、またはこんばんは。稚依むにたです。
普段は城南エリアを中心に、あらゆる事業者さまとお仕事しています。いきなりですが僕はAI時代の事業の本質は「営利を上げること」だと思っています。一方で多くの企業は「売上」「顧客数」「利益」「求人」「案件数」「CRM」「デジタル化」などあらゆる課題があります。
ここでまたいきなりですが、この「課題」という言葉は現場レベルで妙にふわふわしています。明確に「今季はAの事業部の売上を〇〇%上げる」と落とし込んだ瞬間にそれは目標となります。 僕はこの「目標」に対してWEBやAIを通して戦略を選定して実行してクライアントの「営利を上げる」がメインの仕事ですが、近頃は急激に戦術の 落とし所として「リピート率(CRM戦術含む)」「リード獲得」「AIO/LLMOやAEO/SEO含む」など"コンテンツ制作×AI施策"になることが異常に多くなってきています。
これはGoogleのAIに対する情報の渡し方としてAIO対策というものがあります(AIO/AEO/GEO/LLMO/SEOなどさまざまな捉え方があるが一旦AIOと定義) 「E-E-A-T」という考え方があるのですが、まあこいつのせいが半分、そして多くの企業さまや事業者様が内製化を急激に進めているという背景があります。 この2つの軸が一致する落とし所としてこういった施策を求められることが多いです。この話は今度ゆっくり書きますが、パートナー事業者の権上が最近はじめた「NOTE(TAM LABO)」で書いていたので記事をシェアしておきます。
じつはどんな戦略や戦術を取るにせよ、基本的にこの「目標」を決めるためのチューニングや定義にかなりの時間を要することが多いです。 理由としてはリソースを注ぐ方向に目指すゴールがなければ、それは一気に無駄になるからです。そしてもう一つの理由が結構最近のあるあるで、 例えば僕と話したり、ハンズオンでAIツールを触ったり議論していくうちに現場のデジタル領域の理解度が上がり 冷静に「できること・できないこと」「そもそも論」「WEB・AI・SNSの自社への期待値」の戦略・戦術・運用すべての解像度が上がるからです。
なので僕は必ず担当者(なるべく決裁権あるひと)、さらに可能であれば経営者の方にも個別WS(ヒアリングを兼ねたワークショップ)に参加いただきます。
ここでWSを個別に分けてやることもあります。AIというツール(例えば最近ではClaude codeなど)はホワイトワーカーかつ作業者的な工数を圧倒的に削減します。
ここでAIに対する考え方は2分化します。
:Aさん「AIで自分の仕事を効率よくやって時給換算を利益を最大化したい」
:Bさん「AIで経費を削減して利益を最大化したい」
すごくざっくりいうと経営層と従業員層で利益相反が生まれます。
多くの補助金で釣ってくる自称AI導入コンサルは経営層に寄り添って、プレゼンをして、簡単なプロンプトを従業員に教えます。こういった手段ではそんなことは「競合もやっている」「結局物量や広告費勝負になる」「インセンティブ設計の破綻リスク」という前提を全く論点に入れません。
私たちのように「競合に勝つ」まで論点に入れることを意識すると、「データ×AI×営業体制の改善」や「商材のチューニング」あとは「そもそも商圏はどうなのかデータとjSTAT MAP(総務省統計庁)で再定義・調査」みたいなことまでガチンコで本質論まで話すことになります。
メリットとしてはみるみるうちに施策の解像度が見えて、揃ってくるのでそこでやっとそんな中で、目標が設定されていきます。
ですが少なくともこの「目標を達成する」という行為をビジネスに落とし込む際に、少し邪魔になる要素があります。主に小規模事業者さまや、中小企業さまで多いのですが、それは「自発的なブランディング」です。「ブランディングにお金をかけてサイトのリニューアルとかSNSとか展開してるのに売上が変わらない」という相談も届きます。これは「WEB制作会社やSEOの事業者に頼んだけどリードが取れない・取れなくなってきた」みたいな2025年後半以降のあるあるにもつながります。
今回は「自社のブランディング」に論点を絞ります。ヒアリングすると、びっくりするのですが同じような光景が見えてきます。ロゴは整っている。コピーにも一貫したトーンがある。SNSの投稿は丁寧で、カラーパレットも統一されている。見た目だけ見れば、かなり完成度の高いブランドです。 Googleの対策もできています。でも、どこで問い合わせが生まれているのかを聞くと、答えが返ってこないのです。 計測していないからです。計測していない理由を聞くと、「まずブランドの世界観を整えることが先決だったから」という。
ここに、構造的な問題があります。ブランディングをやる側は「作る人間の論理(クリエイティブ思考)」で動いています。一方、顧客は「動く人間の論理(カネ・モノ・コト+金額)」で行動しています。
この2つは、最初から噛み合っていない。噛み合わせるための設計が「導線設計」です。そしてこの設計が抜け落ちたまま、表層の統一だけが進んでいくのが、自社ブランディング弱体化の典型的なパターンです。
誤解を避けるために先に言っておくと、僕はブランドの世界観や「らしさ」を軽視しているわけではありません。ブランドの核心は全てに関わります。大事です。ただ、その核心を「売上に変換するための設計を後回しにして」、表層の美しさで代替してしまっていることが問題なんです。
この記事では、僕が15年以上のあらゆる実務を通じて繰り返し確認してきた「なぜ自社のブランディングは弱体化するのか」という構造と、「AI時代に導線から設計する」という現実的な処方箋を書きます。ここでは本音しか書きません。
1. 「作る人の論理」と「動く人の論理」は、最初から噛み合わない
ブランドを作る人間は、「どう見えるか」を考えます。コンセプト、トーン、ビジュアル、言葉の選び方。これらはすべて静的な設計です。完成した状態を想定して、そこから逆算して作ります。
でも顧客は、「どう動くか」という論理で行動しています。何かに気づいて、興味を持って、比較して、疑問を持って、躊躇して、決める。この流れは動的です。完成した状態ではなく、今この瞬間の状態から次の行動を決めています。
この2つの論理は、設計の段階から意識的に接続しないと、永遠にすれ違います。
具体的にどういうことが起きているかというと、こうです。「うちらしい写真をSNSに投稿する」という施策があります。その投稿に共感した人がLPに来ます。でも、LPのファーストビューでは「お気軽にご相談ください」という文言と問い合わせボタンが出てくる。SNSで作られた期待値と、LPで要求されるアクションの間に、大きな落差があります。
この落差で、人は離脱します。
「でも、LPはブランドのトーンに合わせてデザインしてあります」という声が聞こえてきそうです。それはそうかもしれない。でも「トーンが合っている」と「人が動く」は、全く別の話です。
作る側の論理で設計したLPは、往々にしてこういう状態になります。
- SNSで共感を作ったのに、LPでは急に「実績」「料金」「お問い合わせ」と並んでいる
- 「お気軽に」と書いてあるのに、フォームの入力項目が7つある
- 「まずはご相談を」と誘導しているのに、そのあとの体験が設計されていない
これらはデザインの失敗ではありません。設計の順番の失敗です。作る側の論理(ブランドとして何を伝えるか)と、動く側の論理(顧客が次に何を必要としているか)を、別々のまま進めてしまっていることから起きています。
「らしさ」を守ることが正義になると、顧客の動きを設計することが後回しになります。これが、自社ブランディングが弱体化していく最初のメカニズムです。
2. 正しいデータから、間違った結論を出す方法
BIコンサルをやっていた頃、最初は自分たちの存在意義がよくわかりませんでした。でもプロパー(クライアント先の正社員。主に大企業)の担当者の方々を見ていると、ある法則に気づきました。データが揃えば揃うほど、安心材料となり、自分に都合のいい解釈をするリスクが高くなる、ということです。
あるクライアントの話です。エクセルからBIツールへのマイニング中に分析をしていると、上司が面白い相関を見つけました。「商品ページでの滞在時間が長いユーザーほど、購入率が高い」というデータです。 担当者は喜びました。「じゃあ商品説明をもっと充実させて、ページを長くすれば購入率が上がる」と。稟議を通して3ヶ月かけて全商品の説明文を2倍にリニューアルしました。結果は変わりませんでした。僕がIT企業で大企業相手のクライアントワークが嫌になった理由です。
なぜか。「滞在時間が長い」という現象を引き起こしていたのは、「ページが詳しいから」ではなく「そのユーザーがもともと買うつもりで来ていたから」だったんです。購買意欲が高い人は、時間をかけて商品を調べる。だから滞在時間が長くなる。そして買う。ページを長くしても、「買うつもりがなかった人」が「買うつもりになる」わけではなかった。
これが相関と因果の混同です。「AとBが同時に起きている」ことと、「AがBを引き起こしている」ことは、全く別の話です。もちろん当時の僕のいた会社もクライアントも優秀な人ばかりです。当たり前に気が付いています。でも施策のPDCAの時間が稟議の繰り返しや責任の所在や関係者調整待ちで長くなると、こんなに仮定の確認に時間がかかるのです。
何より厄介なのは、「うまくいった施策」の記憶の歪みです。あるキャンペーンを打った翌月に問い合わせが増えたとします。「あのキャンペーンが効いた」と結論づけるのは自然な感覚です。でも、同じ時期に競合他社が値上げをしていたかもしれない。季節的な需要の波が来ていたかもしれない。たまたま誰かが紹介してくれていたかもしれない。これらの可能性を潰さないまま「あの施策が正解だった」という記憶が積み上がっていくと、再現性のない施策を繰り返すことになります。
正しい因果の確認には、条件が必要です。施策が先に起きて数字が後から動いているか(時間的順序)、施策の量と数字の変動が連動しているか(共変関係)、他の要因で説明できないか(他要因排除)。この3つを確認しないまま「施策が効いた」という結論を出すのは、サイトのあの担当者と同じことをしているだけです。
わたしがAIを活用する理由のひとつはここです。AIを使えば「過去の施策と数字の変動パターン」を短時間で整理して、因果の仮説を立てやすくなります。ただし、何を問うかを設計できなければAIは何も教えてくれません。BIコンサルで一番学んだことは、「答えの質は問いの質で決まる」「ヒトにリソースがかかる」ということです。
3. AIが変えたのは「速度」ではなく「設計の民主化」です
AIツールを使い始めたのは、かなり早い時期でした。黎明期から実務で使い倒してきたからこそ言えることがあります。多くの企業にとってAIの本質的な価値は「速く作れること」ではない、ということです。
AIが変えたのは、設計のコストを極限まで下げたことです。
以前なら「ターゲットの解像度を上げるためのインタビュー設計」「競合のコンテンツ分析」「LPのコピーパターンABテスト」、これらは全部、工数と予算がかかる作業でした。今は違います。プロンプトの設計さえできれば、一人でも一日でも回せます。
ただし、「AIの使い方を知っている」レベルでは話になりません。ビジネスの構造を理解した上で、何を聞くかを設計できるかどうかが全てです。これはBIコンサルの経験が直接生きている部分で、データをどう問うかで答えが変わる。AIもまったく同じです。
「データを取るために、まずこのシステムを入れましょう」。そして半年かけてシステムを入れた結果、データは取れたけど誰も使わない。「AIを導入すれば解決する」という思考は、「システムを入れれば解決する」という思考と同じ構造です。道具に先行投資することが目的にすり替わって、「なぜその道具を使うのか」という問いが後回しになっている。
バイブコーディングの知識も組み合わせることで、インタラクティブなLPやWEBクリエイティブを、従来の10分の1以下のコストで量産できるようになりました。「このターゲットが、この悩みを持っていたとき、どんなコピーが最も刺さるか」という問いに対して、AIが20パターンの候補を出す。その中から有力候補を絞って、バイブコーディングで簡易LPを3パターン作る。1週間でどのLPが一番LINEへの誘導率が高いかを確認する。この検証サイクルが、以前なら2〜3ヶ月かかっていたところを2〜3週間で回せるようになっています。
これはブランドの「らしさ」を捨てているわけではありません。「らしさ」の表現を、仮説検証のスピードで最適化しているということです。
4. クライアントの言葉と顧客の行動の間には「翻訳コスト」がかかっています
担当者から「うちのブランドの強みをLPに出したい」という依頼を受けたとします。強みは何ですか、と聞くと、「20年の歴史と、職人の丁寧な仕事」という答えが返ってきます。これは本当のことです。でも、この言葉をそのままLPに載せても、初めて訪れた見込み客には響きません。
なぜか。「20年の歴史」という言葉が持つ価値を、その見込み客はまだ知らないからです。その歴史が「なぜ自分にとって意味があるのか」がわからない状態では、どれだけ誠実に書いても、読んだ瞬間に流れていきます。ここに「翻訳コスト」がかかっています。
クライアントが持っている強みの言葉と、顧客が動くために必要な言葉は、原則として一致しません。翻訳が必要です。「20年の歴史と職人の丁寧な仕事」が、顧客にとってどういう体験として現れるのかを、具体的な言葉に変換する作業が要る。たとえば、こういう翻訳です。
「職人の丁寧な仕事」→「打ち合わせで決めたことが、当日の現場で変わることがありません」
どちらも嘘をついていません。でも後者の方が、見込み客にとってリアルな体験として想像できます。「自分のケースに当てはめたとき、どう変わるのか」がわかる言葉になっている。この翻訳を省略して、強みをそのままLPに載せるのは、専門用語だらけの取扱説明書を渡しているのと同じです。正確ではあるけれど、誰も読まない。
翻訳のコストは、以前は非常に高いものでした。ターゲットのインタビュー設計、調査の設計と実施、結果の分析、言語化のPDCA。これだけで数ヶ月と数十万円の予算が必要でした。今はAIを使えば、この翻訳の仮説出しを数時間でできます。「うちの理念はこうです。これを、こういう属性の顧客が、こういう悩みを持っているときに読んだとき、どう響くか、20パターン出してください」というプロンプトから始めて、AIが出した仮説を叩き台に、実際のヒアリングで検証する。このサイクルが動き始めると、翻訳の精度が上がるスピードが劇的に変わります。
「自分たちの言葉」と「顧客が動く言葉」のズレを縮めること。それが、ブランドの価値を売上に変換するための最短経路です。
5. 「施策のP&L」と「信頼のBS」は、別の帳簿で管理する
マーケティングの時間軸問題を、わたしはよく財務のアナロジーで説明します。
企業会計には損益計算書(P&L)と貸借対照表(BS)があります。P&Lは「この期間にいくら稼いで、いくら使ったか」を示す帳簿です。BSは「今この瞬間に何をどれだけ持っているか」を示す帳簿です。この2つは連動していますが、見ている時間軸が違います。マーケティングも同じ構造で管理できます。
「施策のP&L」として管理すべき指標があります。LP→LINEへの登録率、LINEのフォローアップ後の問い合わせ転換率、広告のクリック率とCPA。これらは今月の施策が今月の数字にどう影響したかを見る帳簿です。「信頼のBS」として管理すべき指標が別にあります。指名検索の変化、LINEのブロック率と継続率、紹介・口コミ経由の問い合わせ比率。これらは今この時点でどれだけの信頼資産を持っているかを見る帳簿です。
そして、この2つを繋ぐ「転換効率指標」を置きます。LINE登録から30日後の状態(問い合わせ済みか、継続中か、ブロックか)、初回問い合わせから成約までの平均日数の変化。これらは、今月の施策が来月以降の信頼にどう効いているかを確認するための指標です。
企業が財務報告でP&LだけをみてBSを無視すれば、来年の経営判断が狂います。マーケティングも同じです。よくある失敗は、こうです。CVRを上げるために「今すぐ登録でプレゼント」という訴求を入れたとします。短期の登録数は上がります。でも、プレゼント目当てで登録した人のブロック率は高く、継続率は低い。LINEの信頼度が落ちて、その後のメッセージ開封率が下がっていく。施策のP&Lは良くなったように見えても、信頼のBSは悪化している。これは意思決定の失敗ではなく、帳簿の設計の失敗です。見ている指標が間違っていた。
中小・ベンチャーの経営は、今月の売上を作りながら来年の信頼を積み上げる必要があります。この両方を同時に設計するのが、わたしたちの言う「導線設計」です。LPは施策のP&Lに直接効く接点、LINEは信頼のBSを積み上げる接点として設計する。この2つの帳簿を持つことで、何がいつ効いているかが初めて追えるようになります。
6. 導線は「作る」ものではなく「育てる」ものです
最後に、最も重要なことを書きます。導線設計というと、フローチャートを書いて仕組みを構築するイメージを持つ人が多いと思います。でも実際には、もう少し有機的なものです。種を埋めて、水をやって、芽が出るのを待つ。そういう作業に近い。
購入した顧客がSNSでシェアする → そのシェアを見た人がLPに来る → LINEに登録する → フォローアップで信頼が積み上がる → 問い合わせになる → またシェアする。このループが回り始めると、広告費をかけなくても接点が生まれ始めます。でも、このループは最初から「完成した仕組み」として動かすことができません。最初は種を埋めることしかできない。
よく見るのはこういうサイクルです。SNSで発信する → 話題になる → 問い合わせが増える → 忙しくなってSNSを更新できなくなる → 問い合わせが減る → また発信を頑張る。このサイクルは、担当者の工数に依存した「人力の連鎖」です。担当者が動けば動くが、止まれば止まる。これはループではありません。
自走するループに変えるには、LINEという「関係を貯める接点」が必要です。SNSを見た人がLINEに入ってくれれば、その後SNSの更新が止まっても、LINEを通じて定期的に接触できます。LINEに積み上がった関係が、時間差で問い合わせに転換する。種が芽を出すのを待つ、という感覚です。
私たちが3ヶ月単位でご支援する場合、この「種を埋める」ことを最初の目標にします。
1ヶ月目:現状の導線の抜け穴を特定する。どこで見込み客を失っているかを特定して、まずそこを塞ぎます。LP・LINE・SNSの役割を整理し直して、それぞれの接点が何のための場所なのかを明確にします。
2ヶ月目:AIを使ったコンテンツ量産体制を作り、接点を増やします。バイブコーディングで複数のLPパターンを作り、LINEのステップ配信シナリオをAIで設計します。ここで「翻訳」の精度を上げる作業を集中的にやります。
3ヶ月目:数字を見ながら改善する。施策のP&Lと信頼のBSの両方を確認しながら、種が芽を出し始めているかを確認します。ここで初めて、「自分たちのブランドらしさ」と「売れる導線」が統合されます。
世界観は最後に乗ってきます。先に来るのは、設計です。
「ブランディングしたのに売れない」は、なぜ起きるのか
序盤に触れたように、「ブランディングしたのに売れない」という相談は後を絶ちません。その多くは、作る側の論理と動く側の論理が最初から接続されていないことから来ています。
支援側が「売上にも繋がります」と約束して、表層の美しさを磨くことに工数をかける。依頼側は「自分たちらしさを表現できた」と満足する。でも数字が動かない。そして「ブランディングって意味がないのかもしれない」という誤解が強化されていく。これは、悪意ある詐欺ではありません。設計の順番が間違っていたということです。
ブランドの「らしさ」は、顧客に届いて初めて意味を持ちます。届く前の世界観は、社内の満足にとどまります。見た目の完成度が高ければ高いほど、「これで届くはずだ」という確信も強くなります。でも、届いていない。この距離を埋めるのが、導線設計です。
良さそうだけど売れないブランドも、売れているけど嫌われているブランドも、どちらも「らしさ」と「届ける仕組み」が統合されていない状態です。作る側の論理と動く側の論理が、別々のまま走っています。
「自分たちらしく」あることと、「顧客が動く」ことは、トレードオフではありません。順番があるというだけです。
先に導線を作る。動いた後に、世界観を乗せる。ブランディングは最後に乗ってくる。
AIを使った導線設計は、その設計コストを大幅に下げる手段です。プロンプト設計・バイブコーディング・コンテンツ量産の組み合わせで、以前なら数ヶ月かかっていたことが数週間で動き始めます。そういうことだと、わたしは思っています。